愛を知る小鳥
「今日からこちらでお世話になります、香月美羽と申します。慣れないことでご迷惑をおかけすることも多いと思いますが、宜しくお願い致します」
落ち込む暇もなく、引き継ぎやら荷物の整理をしている間にその日はあっという間にきてしまった。
拍手に包まれながら下げた頭を上げて目に入ったのは全部で4人。
先日案内をしてくれた秘書課総括の御堂あかね。彼女は社長秘書の補佐も務めているようだ。
社長秘書は40代ほどの女性で佐倉しおり。ここではベテランだが、後生を育てるべく総括の座を御堂に譲ったらしい。そんな彼女につきながら御堂は経験値を積んでいるそうだ。
それから常務秘書の成田大吾。彼は秘書課唯一の男性で、30代半ばだとか。とても温厚そうな雰囲気で、困ったことがあったら何でも相談してねと声をかけてくれた。
そして残るは秘書課の事務を勤めている百井幸(さち)。見た感じ20代後半くらいの綺麗な女性だ。その彼女からさっきから気づきたくない視線を感じる。
どうみても私への好意は感じない。
また自分の意図しないところで敵を作ったのか…
そんな何とも言えない気持ちに包まれながら秘書課での初日を迎えた。
落ち込む暇もなく、引き継ぎやら荷物の整理をしている間にその日はあっという間にきてしまった。
拍手に包まれながら下げた頭を上げて目に入ったのは全部で4人。
先日案内をしてくれた秘書課総括の御堂あかね。彼女は社長秘書の補佐も務めているようだ。
社長秘書は40代ほどの女性で佐倉しおり。ここではベテランだが、後生を育てるべく総括の座を御堂に譲ったらしい。そんな彼女につきながら御堂は経験値を積んでいるそうだ。
それから常務秘書の成田大吾。彼は秘書課唯一の男性で、30代半ばだとか。とても温厚そうな雰囲気で、困ったことがあったら何でも相談してねと声をかけてくれた。
そして残るは秘書課の事務を勤めている百井幸(さち)。見た感じ20代後半くらいの綺麗な女性だ。その彼女からさっきから気づきたくない視線を感じる。
どうみても私への好意は感じない。
また自分の意図しないところで敵を作ったのか…
そんな何とも言えない気持ちに包まれながら秘書課での初日を迎えた。