愛を知る小鳥
「美羽、本当なのか?」
「わ、わたし…」
わからない。
わからない…けれど、そんな気がする。それは直感だった。
無意識のうち自分のお腹にそっと手をあてていた。
「今すぐ病院に行こう」
潤が優しくそう言うと、今度は美羽も素直に頷いた。
「御堂、悪いけどあとは頼む」
「もちろんです。美羽ちゃん、体を大切にね」
「あかねさん、ありがとうございます。また今度ゆっくりお話の続きを聞かせてください」
「もちろんよ! ちょっとやそっとじゃ終わらないから覚悟しておいてね?」
イタズラっぽく笑うと、美羽も微笑んで頷いた。
あかねに後のことを任せると、潤は足早に美羽を病院へと連れて行った。
***
「おめでとうございます。今8週目です。もうすぐ3ヶ月目に入るところですよ」
医師は笑顔でそう言った。
いるかもしれないと思ってはいたが、いざ本当に医者にそう告げられると信じられない気持ちで頭が真っ白になる。隣で医師と潤が何か話をしていたけれど、もう美羽の耳には何も入って来なかった。
ここに、二人の赤ちゃんがいる____
その奇跡に、美羽は想いが溢れて何も言うことができなかった。
気が付けばいつの間にか自宅へと帰ってきていた。
部屋に入るなり潤が優しく抱きしめてくれた。
「美羽……ありがとう」
感動のあまり涙が溢れてくる。潤は美羽の顔を覗き込むと、照れ隠しのように笑って言った。
「昨日も結構激しくしたけど…大丈夫だったかな」
「___っもう! 潤さん!」
真っ赤になってポカポカ胸を叩く美羽の体を笑いながらもう一度抱きしめると、潤はふわりと柔らかな香りを放つ髪に顔を埋めて何度も何度も息を吸い込んだ。
「大切に育てていこう」
「……はい」
溢れる涙は止まらない。二人の本当の家族が生まれてくる。
ずっと孤独だった二人にとって、それは奇跡ともいえる出来事だった。
美羽は潤の背中に手を回すと、ぎゅうっと力を込めてしがみついた。
潤もまた、優しく優しく美羽を包み込んだ。
そうしてこの上ない幸福感に包まれながら、長い時間互いの体温を感じ合った。
「わ、わたし…」
わからない。
わからない…けれど、そんな気がする。それは直感だった。
無意識のうち自分のお腹にそっと手をあてていた。
「今すぐ病院に行こう」
潤が優しくそう言うと、今度は美羽も素直に頷いた。
「御堂、悪いけどあとは頼む」
「もちろんです。美羽ちゃん、体を大切にね」
「あかねさん、ありがとうございます。また今度ゆっくりお話の続きを聞かせてください」
「もちろんよ! ちょっとやそっとじゃ終わらないから覚悟しておいてね?」
イタズラっぽく笑うと、美羽も微笑んで頷いた。
あかねに後のことを任せると、潤は足早に美羽を病院へと連れて行った。
***
「おめでとうございます。今8週目です。もうすぐ3ヶ月目に入るところですよ」
医師は笑顔でそう言った。
いるかもしれないと思ってはいたが、いざ本当に医者にそう告げられると信じられない気持ちで頭が真っ白になる。隣で医師と潤が何か話をしていたけれど、もう美羽の耳には何も入って来なかった。
ここに、二人の赤ちゃんがいる____
その奇跡に、美羽は想いが溢れて何も言うことができなかった。
気が付けばいつの間にか自宅へと帰ってきていた。
部屋に入るなり潤が優しく抱きしめてくれた。
「美羽……ありがとう」
感動のあまり涙が溢れてくる。潤は美羽の顔を覗き込むと、照れ隠しのように笑って言った。
「昨日も結構激しくしたけど…大丈夫だったかな」
「___っもう! 潤さん!」
真っ赤になってポカポカ胸を叩く美羽の体を笑いながらもう一度抱きしめると、潤はふわりと柔らかな香りを放つ髪に顔を埋めて何度も何度も息を吸い込んだ。
「大切に育てていこう」
「……はい」
溢れる涙は止まらない。二人の本当の家族が生まれてくる。
ずっと孤独だった二人にとって、それは奇跡ともいえる出来事だった。
美羽は潤の背中に手を回すと、ぎゅうっと力を込めてしがみついた。
潤もまた、優しく優しく美羽を包み込んだ。
そうしてこの上ない幸福感に包まれながら、長い時間互いの体温を感じ合った。