キミと見た景色をもう一度
「できたよー」
「「わーい!!」」
「皆、手を合わせて・・・せーのっ」
「「いただきまーす」」
やっとひと段落ついた私と先生は、居間の隅のほうに身を寄せ合った。
気になっていた先生の手を見ると、やっぱり荒れていた。
私は立ち上がり棚の中にある保湿クリームを取り出すと、先生と向かい合わせになるように座った。
「手、出してください」
「・・・憂ちゃんは本当に優しい子ねぇ」
「・・・・・・」
先生のしわだらけで荒れている手をとり、保湿クリームを満遍なく塗っていった。
先生の手は私の手よりも一回り小さくて、でもとても温かかった。