キミと見た景色をもう一度
あれから、私の体に大きな変化はなく季節は過ぎ去っていき、あっという間に夏になった。
「うぅ~」
「まだ、考えてるの?」
「だって、難しいんだよ~」
「ふ~ん」
真夏の炎天下によって蒸し風呂状態になっている教室。
そんな中、拓人は机に向かって唸っている。
随分前に言っていた曲のこと。
メロディーは出来上がっているけど、肝心な歌詞が出来上がっていないようで。
「どうしよう・・・」
「・・・・・・」
私は何も出来ないし、ただ見守るだけ。
それにしても、こいつに語学力なんてものはあるのだろうか・・・。