キミと見た景色をもう一度
3年生になるのすら危ういと、卒業なんて到底無理な話。
「はぁ・・・」
白い息とともにため息もこぼれる。
「憂?」
「ん?あぁ・・・ごめん」
「最近元気ないけど大丈夫??」
「大丈夫だよ」
「そっか」
いろんな思いが拓人にばれない様に笑って誤魔化す。
・・・・・・きっと拓人は気づいているんだろう。
鈍いところは鈍いけど鋭いところは鋭い奴だから。
でも、気付かないフリをして接してくれる。
そんな優しさが胸を締め付ける。