キミと見た景色をもう一度
「憂と同じでも、病状が違うから。
憂の怖さを全て理解ことは出来ないと思う」
「・・・・・・」
「でも、少しでも分かち合いたい。
楽しいことも辛いことも・・・。
だから・・・一人で抱え込まないでよ」
「・・・でも・・・私が後ろ向きなことを言うと、園長先生がね、悲しい顔をする。
園長先生を悲しませたくない」
園長先生だけじゃない、拓人にだって悲しい顔はさせたくない。
だから、言わない様にしてたのに・・・。
それでもつい自分の弱いところが言葉として出てしまう。
「先生も辛いかもしれないけど・・・。
だけど、気持ちをきちんと言わないと・・・一番辛いのは憂なんだよ?
抱え込んだら、その気持ちはいつか爆発しちゃう」
「私は辛くても・・・皆が笑顔ならそれでいいのに・・・」
幼い頃からずっとそうだったから。