新・かみさまごっこ
まるで別れの手紙ではないか。一体何があったのだというのだろうという思いに駆られた志那は、
看護師に蒼一が今どこにいるのかを尋ねた。なかなか口を開かない看護師を、志那は珍しく問い詰めた。
そして漸く聞きだした居場所に、志那は見る見るうちに顔色を変え、その場へ向かって走り出した。
「蒼一さん……どうして…………」
辿り着いた場所は霊安室。そこにいたのは亡き骸となった蒼一だった。
志那を追ってやってきた看護師が訳も分からず茫然としている志那に真実を全て打ち明けた。
その方が何も知らない志那にとっても良いだろうと思ったからだろう。
蒼一は幼い頃から重病を患っていて、数年前からは学校に通う事も出来ず病院生活だったそうだ。
半年前、彼は自分の命が残り一年である事を知る。どんなに手を尽くしても余命が延びる訳でもなく、
一年後に必ずやってくるよりも早くに死ぬことを望むようになる。
そしてそれが認められたのが一か月前。執行日は今日であった。
志那は安楽死が認められるようになってしまった日本を、少しだけ恨んだ。
そうでなければ蒼一だってこんなことは考えなかった筈だからである。
看護師に蒼一が今どこにいるのかを尋ねた。なかなか口を開かない看護師を、志那は珍しく問い詰めた。
そして漸く聞きだした居場所に、志那は見る見るうちに顔色を変え、その場へ向かって走り出した。
「蒼一さん……どうして…………」
辿り着いた場所は霊安室。そこにいたのは亡き骸となった蒼一だった。
志那を追ってやってきた看護師が訳も分からず茫然としている志那に真実を全て打ち明けた。
その方が何も知らない志那にとっても良いだろうと思ったからだろう。
蒼一は幼い頃から重病を患っていて、数年前からは学校に通う事も出来ず病院生活だったそうだ。
半年前、彼は自分の命が残り一年である事を知る。どんなに手を尽くしても余命が延びる訳でもなく、
一年後に必ずやってくるよりも早くに死ぬことを望むようになる。
そしてそれが認められたのが一か月前。執行日は今日であった。
志那は安楽死が認められるようになってしまった日本を、少しだけ恨んだ。
そうでなければ蒼一だってこんなことは考えなかった筈だからである。