蒼夏の刹那
帰り道、お弁当を作ってきた事を話せば蒼も速水くんもさっきまで会話してたのに、黙ってしまった。



「やっぱり、私が作ったのじゃ不安だよね……」

「ちゃうちゃう!その逆や、めっちゃ嬉しいわ」



蒼の言葉に速水くんも頷く。



「嬉しくないはずない。だって、椎名がオレと蒼のために作ってくれたんだから」

「速水くん……ありがとう」



私の方が逆に嬉しくて、嬉しさのあまり思わず二人と手を取ると、蒼と速水くんも握り返してくれた。



三人で手を繋いだまま、お昼を食べるために公園へと向かった。



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