彼女
それからオレ達は小さな喫茶店に入った。
店の中は少しばかり薄暗い。
一番奥まった席にオレ達は座った。
メニューを見ながら
「何にする?
私ね、ハンバーグが大好きなんだ。
ハンバーグセット頼んじゃお!」
彼女はホント子供みたいに笑った。
オレまでつられて笑ってしまう。
「あ…いい年して…とか思ったでしょ。」
「そんな事思ってないよ。オレもハンバーグ好きだよ。オレもそれにする!」
「え、ダメ!。タンタンは別の物頼んで♪そうすれば食べ合いっこして二度楽しめるでしょ!!」
彼女は目をまん丸に開いて微笑んだ。
《食べ合いっこ》……って
おいおいカワイすぎるだろ。
あっこちゃんペースに巻き込まれつつもオレはこの雰囲気を
楽しんでいるのだった。