彼女
そして…
オレ達はさっきまで見ていた街の灯りの一部に紛れ込んでいた。
こうなる事はわかっていた。
…違うな…こうなる事を望んでいた…と言うべきか。
…ホテルの一室。
薄明かりの中
彼女の優しい手がオレの髪をなでる。
彼女の静かな途切れ途切れの声にドキドキしている。
彼女が優しくオレを包み込む。
彼女は…やわらかくて…しっとりしていて…
オレは、どんどん吸い込まれていった。
彼女の唇から何度も何度もオレの名前が溢れ出す。
すごく心地良い。
オレも彼女の名前を呼ぶ。
オレ彼女を離したくない。
オレの心はどんどん上り詰めていった。