彼女
熱風
「あぢ~っっ」
今日はまた一段と暑い。
風が吹いているというのにそれはものすごく不快に熱い風だった。
こめかみから頬に汗がつたう。
まったくイラっとくる暑さ。
突然、携帯が震える。
彼女からメールだった。
『今日も暑いね。今どこにいるの』
『今、帰り道』
…送信。
当然ながら、あの夜以来彼女とは会っていない。
受信。
『今から会えない?』
会いたい。
会いたい。
会いたいにきまってる。
『オレはいつでもohけぇさ』
送信。