彼女

熱風



「あぢ~っっ」

今日はまた一段と暑い。
風が吹いているというのにそれはものすごく不快に熱い風だった。

こめかみから頬に汗がつたう。

まったくイラっとくる暑さ。



突然、携帯が震える。

彼女からメールだった。


『今日も暑いね。今どこにいるの』


『今、帰り道』
…送信。



当然ながら、あの夜以来彼女とは会っていない。




受信。
『今から会えない?』



会いたい。
会いたい。
会いたいにきまってる。



『オレはいつでもohけぇさ』
送信。



< 29 / 65 >

この作品をシェア

pagetop