彼女


スーパーの駐車場に入る。



「やばい!!!!」
オレが叫んだ。



「何!どうしたの?」



「オレ車で待ってていいかな…。」




「どうしたの?」




「母さん…」




「え?!」




「お袋がいるんだ。」



「どこに?」




「ほら、店の入口んトコ。」



「入口って…あの服…売ってる人?」



「そう…。」



オレの母親は衣料品屋に勤めている。
けれど小さい店だから、たまにスーパーの店先とか借りて出張販売的な事してるらしかった。





「ふぅ~ん。あれがタンタンのお母さんなんだ…。」


「こんなトコにまで出張してきてるなんて知らなかった。
見られたら何だかんだうるさいから早く出よう!!!!」

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