彼女



「親の話したって面白い事ないよ。」


「いいの。聞きたいの。おばさんはそういう話大好きなの。」



「まったく負けたよ。親の何が聞きたいの?」



その後彼女はいろいろ聞いてきた。

料理が上手か、夫婦仲や親子仲がいいかとか…性格…優しいかとか…。


こんな話で面白いのか??とかマジ思ったけど彼女は楽しんでいるようだった。

最後に

「幸せな家庭で育てられたんだね。
だからタンタンは優しい子なんだ。
お母さんの事好き?」

って聞かれた。


小学生じゃあるまいそんな事最近考えた事もなかった。



「嫌いじゃない。」と答えた。


「そう…。」


彼女は静かに答えた。




車は走り続けた。



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