彼女



彼女に会えるのが、ただただ嬉しいオレ。



今日もいつもの小さな森がある歩道で待ち合わせた。



虹はまだ消えていない。




背後から彼女の車が来るのがわかった。

来た!!




彼女の車に乗り込む。


笑顔で迎えてくれる彼女。



「大きな虹だよね。端から端までつながった虹なんて久しぶりに見た。」



「うん。
絶対あっこちゃんと一緒に見たいって思ってた。」



「もー嬉しい事言ってくれるねー。
嘘でも嬉しー。」




「嘘じゃないよ。心から思ってるよ。
景色を見て感動する事なんて、オレ忘れてたから。

忘れてたって言うより無かった。
あっこちゃんには感謝してるよ。

世の中キレイな物がいっぱいあるって気付かせてくれたんだから…。」


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