彼女
「タンタン…かっこいい!」
彼女は冗談ぽく言った。
「茶化さないでくれよ!
オレ、本気でそう思ってるんだ。」
「……ごめん。」
「ホントだよ。あっこちゃん。
今日だってそうだったんだ。
虹がキレイだって思ったんだ。
そしたら、一人じゃなくて二人で感動したいって思ったんだ。
あっこちゃんに会いたくなったんだ。」
「もう一度言わせて!
タンタン、かっこいいよ。
茶化してないからね。
でもね、私に言っちゃダメだよ。
ちゃんと…ちゃんとした彼女つくって、その彼女に言うんだよ。」
「何だよそれ。」
意外な言葉に少しキレぎみのオレ。
「怒らないで。
タンタンは…私が思っていた以上にすごくいい子だったよ。
だから、私みたいな女じゃタンタンがダメになっちゃう。
こんな関係になってしまった責任は私にあるのに……ごめんなさい。」