彼女
彼女は話続けている。
「二人は元同僚で、何年かぶりで偶然に飲みに行った店で出会って…関係を持ってしまったらしいの。」
昼ドラになりそうな話。
思わず
「嘘だ。
お袋はそんなタイプじゃないよ。
それに普通のおばさんだよ。」
叫んでいた。
彼女は軽く頷き、話を続けた。
「そうだよね。
信じられないよね。
私もそうだった。
私達普通に仲のいい夫婦だったんだよ。だから…どうしてそんな事したのかわからなかった……。
悔しかったし…。
悲しかった…。
信じてた人に裏切られるって苦しいものだよ。
苦しくて苦しくて苦しくて……ダンナの事恨んだ。それから……
あなたのお母さんの事も…………。」
オレは意外と落ち着いている。
でも少し動揺してるか。
…母さんが父さん意外の男と関係を持つ……?!
有り得ない!!!!何かの間違い?!
もし、本当だとしたら…気分は良くない
そんな事思っていた。
おかしいな。
オレだって人のモノに手ぇ出してるっていうのに……。
自分のしてる事、棚に上げて、そう思ってしまっていた。