翼~開け放たれたドア~
人なんて、外見でその人の価値や、性格を決めてしまう。

その人の意志も、気持ちも、関係なく。

だから、人は嫌いなんだ。

だけど、私は──…



「おい、春輝?」

「…ん?」

雷と龍也が心配そうに私を見つめている。

…この二人だけは、違う。きっと。

こんな私を心配してくれる。

こんな…白い髪に紺色の瞳を持つ私を。

「…抱え込むんじゃねぇぞ?」

「なんでも言ってくださいね?」

「…うん。ありがと」

むずがゆい気持ちになったけど、なんか心があったかくなった気がした。
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