翼~開け放たれたドア~

噂と真実

「おっかえりー!!」

「…ただいま」

なんだろう、このテンションの差。

目の前の雷はすごい高いのに対して、私は低いわけではないけど、特に高くもない。

もう夜中なんだけど?

「んで、どうだった?」

「別に…大丈夫っぽかったから潰さないでおいたよ」

「そっか」

雷は目を細め嬉しそうに私の頭を撫でる。

乱れていた私の髪を、そのまま手櫛でとかす。

「風呂入ってこい。洗濯してやるから服はかごに入れとけ」

「わかった」

さすがに返り血がついたままはいやだし。

そう思った私は、いつものように雷に従うことにした。
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