翼~開け放たれたドア~
「…空夜?」
「なんでもねぇ。倉庫行くぞ」
静かに立ち上がる。
そのとき春輝の手が、俺の手からするりとほどけてなんかすげえ切なくなった。
こんな小さな手に、小柄な身体に、お前は何を背負っているんだ──?
駐輪場へと2人で歩いていった。
「乗れるか?」
「…直のより大きい」
「俺のは王覇んなかで一番でけぇからな」
黒を基調として、藍色と白が綺麗な曲線を描いているデザイン。
直と同じく、族にしては落ち着いているとよく言われるものだが、俺は気に入っている。
「んで、乗れるか?」
「でかすぎ。無理」
フルフルと首を横に振る春輝。
しょうがねぇな。
俺は春輝を抱き上げて、そっとバイクに乗せた。
足をプラプラさせてる春輝にふっと笑ってから
「行くぞ」
「ん」
バイクにエンジンをかけた。
「なんでもねぇ。倉庫行くぞ」
静かに立ち上がる。
そのとき春輝の手が、俺の手からするりとほどけてなんかすげえ切なくなった。
こんな小さな手に、小柄な身体に、お前は何を背負っているんだ──?
駐輪場へと2人で歩いていった。
「乗れるか?」
「…直のより大きい」
「俺のは王覇んなかで一番でけぇからな」
黒を基調として、藍色と白が綺麗な曲線を描いているデザイン。
直と同じく、族にしては落ち着いているとよく言われるものだが、俺は気に入っている。
「んで、乗れるか?」
「でかすぎ。無理」
フルフルと首を横に振る春輝。
しょうがねぇな。
俺は春輝を抱き上げて、そっとバイクに乗せた。
足をプラプラさせてる春輝にふっと笑ってから
「行くぞ」
「ん」
バイクにエンジンをかけた。