翼~開け放たれたドア~
驚いた様子の優太だったけど、眉をさげてされるがままになっていた。
「……ありがとね、wing」
「…あぁ」
私は静かに手を下げると、フードをとった。
さらりとこぼれ落ちた白い髪。
前のほうにもこぼれた髪を、バサリと後ろへと流す。
前髪をかきあげ、はーっと息をはきだした。
「……許さねえよ?」
静かな空間に響いた声。
“俺”も随分と変わったものだ。
私は、なんとなくそう思った。
さぁ、行こうか?
汚れた翼を持った、美しき鳥は動き出す。
紺色の瞳は何を見据え、何を映し出すのか…。
それは、きっと誰にも分からない。
そして、運命さえも動き出す。
失われた時間を取り戻すカウントダウンは──
もう始まっている。
「……ありがとね、wing」
「…あぁ」
私は静かに手を下げると、フードをとった。
さらりとこぼれ落ちた白い髪。
前のほうにもこぼれた髪を、バサリと後ろへと流す。
前髪をかきあげ、はーっと息をはきだした。
「……許さねえよ?」
静かな空間に響いた声。
“俺”も随分と変わったものだ。
私は、なんとなくそう思った。
さぁ、行こうか?
汚れた翼を持った、美しき鳥は動き出す。
紺色の瞳は何を見据え、何を映し出すのか…。
それは、きっと誰にも分からない。
そして、運命さえも動き出す。
失われた時間を取り戻すカウントダウンは──
もう始まっている。