翼~開け放たれたドア~
次の日、朝起きても雷は

“シャワー浴びてこい。昨日浴びないまんまで寝ちゃっただろ?”

普通に笑っていて、昨日の悲しそうな声なんてださなくて。

気のせいだったのかと首を傾げた。

最近ほとんど寝てなかったし、眠すぎて少し変になってたのかな?

そう考えて、深くは気にしないことにした。





あれから、約一週間。

「…知らねえのか?」

「ほ、ほんとに知らねえんだって!!
だから許してくれよ!」

「お前から喧嘩売ってきたクセにか?
……無理だな」

──ドゴッ!

「ぐ、げほっ…」

鳩尾を殴れば、咳き込んでそのまま倒れ込み、気絶した男。

「…弱」

ポツリと呟き、その場をあとにする。

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