翼~開け放たれたドア~
春輝の正体
~空夜 side~
「春輝!!どこ行くんだ!?」
俺の声も無視して、屋上を飛び出す春輝。
俺はすぐに後を追いかける。
「おいっ!」
後ろ姿に声をかけるが、春輝はどんどん遠くなる。
ついには角を曲がって、そのまんま見失っちまった。
「クソっ…!」
どこいったんだよ。
いつの間にか外は土砂降りで、ほとんど暗くなってしまっていた。
「空夜!?」
そのとき、直が俺に駆け寄ってきた。
「直!春輝見なかったか!?」
いつもは焦んねえ俺の切羽詰まった声に、直は表情を曇らせる。
「見てないよ。春輝がどうかした?」
「…実は──」
俺はさっきの出来事を話した。
「俺があんなこと聞いたから…」
手を強く握りしめる。
守るって誓ったのにな…、情けねえ。
「春輝!!どこ行くんだ!?」
俺の声も無視して、屋上を飛び出す春輝。
俺はすぐに後を追いかける。
「おいっ!」
後ろ姿に声をかけるが、春輝はどんどん遠くなる。
ついには角を曲がって、そのまんま見失っちまった。
「クソっ…!」
どこいったんだよ。
いつの間にか外は土砂降りで、ほとんど暗くなってしまっていた。
「空夜!?」
そのとき、直が俺に駆け寄ってきた。
「直!春輝見なかったか!?」
いつもは焦んねえ俺の切羽詰まった声に、直は表情を曇らせる。
「見てないよ。春輝がどうかした?」
「…実は──」
俺はさっきの出来事を話した。
「俺があんなこと聞いたから…」
手を強く握りしめる。
守るって誓ったのにな…、情けねえ。