翼~開け放たれたドア~
ねぇ、お母さん。

「俺の手で、お前らのこと汚してやるよ」

私は何のために生まれてきたの?

意味もない人生を生きるくらいなら…、産まれてきたくなかったよ。





「春輝!止めろ!!」

「春輝!」

5人の男たちが、前の2人の後ろに立つ。

「何度言ったらわかる?俺はwingだ」

「違うだろ!?お前はお前だ!
違いなんてねぇだろうが!!」

銀髪の男が怒鳴る。

「春輝…!もう止めろよ!!
自分を自分で傷つけんな!」

黄色の髪の男が叫ぶ。

「春輝…、もういいよ!
一緒に帰ろう…!?」

ピンクの髪の男が手を差し伸べる。

「春輝、俺たちがいるよ。
そんなに怯えないで」

紫の髪の男が優しい声をだす。

「春輝……、お前は1人じゃねえ。
……戻ってこいよ!」

黒髪の男が顔を歪ませる。
< 259 / 535 >

この作品をシェア

pagetop