翼~開け放たれたドア~
いずれも若く見える2人。
だけど、さっきの女の人の髪は。
この男の人の瞳は。
もう直に言われなくても、さっきの話から、この男がどういう奴なのか、容易に想像がついちまった。
俺は雷さんを見た。
雷さんは俺の視線に気づいてこっちを見ると、すげぇ悲しそうに微笑んだ。
龍也さんもそんな雷さんの背中を軽く叩いているけど、眉が下がっている。
それを見て確信した。
「あいつは……春輝はそいつらの子供だ」
春輝が、篠原組と赤城組の組長の孫だってことと、そして跡取りになりかねないことを──
「春輝が…次期組長ってことですか?」
俺はおそるおそる聞いた。
違うって言ってほしかったんのかもしんねぇ。
そんときの気持ちは、俺自身でもわかんなかった。
ただ、あいつが苦しむようなことはあってほしくないと、それだけを思っていた。
だけど、雷さんは静かに首を縦に振り、
「赤城組が春輝を攫ったのは…それが原因の可能性が高い」
そう、確信めいた声音で言った。
だけど、さっきの女の人の髪は。
この男の人の瞳は。
もう直に言われなくても、さっきの話から、この男がどういう奴なのか、容易に想像がついちまった。
俺は雷さんを見た。
雷さんは俺の視線に気づいてこっちを見ると、すげぇ悲しそうに微笑んだ。
龍也さんもそんな雷さんの背中を軽く叩いているけど、眉が下がっている。
それを見て確信した。
「あいつは……春輝はそいつらの子供だ」
春輝が、篠原組と赤城組の組長の孫だってことと、そして跡取りになりかねないことを──
「春輝が…次期組長ってことですか?」
俺はおそるおそる聞いた。
違うって言ってほしかったんのかもしんねぇ。
そんときの気持ちは、俺自身でもわかんなかった。
ただ、あいつが苦しむようなことはあってほしくないと、それだけを思っていた。
だけど、雷さんは静かに首を縦に振り、
「赤城組が春輝を攫ったのは…それが原因の可能性が高い」
そう、確信めいた声音で言った。