翼~開け放たれたドア~
それを見越したのかは知らねえが、俺は春輝の監視役を任された。

あいつはすごかったよ。

俺が監視を始めたのは春輝が10歳くらいのときだったけど、そのときにはもうあいつは有名だったんだ。

──『血に濡れた白。鎖のwing』

そう詠われるようになるくらいにな。





あいつの喧嘩は見惚れるくらいに綺麗だ。

なんか、白い髪が本当に翼に見えるんだよ。

あいつは気配とかに敏感だったから、近くだとバレるって言われたから遠くからしか監視してなかったから余計にかもしんねえけどよ。

で、それが一年くらい続いてから、wingが余計に有名になり、そして誰からも恐れられるようになった事件──水風壊滅事件が起きた。

水風は、篠原組のことに首を突っ込みすぎた。

詳しく言えば…wingのことにな。
< 279 / 535 >

この作品をシェア

pagetop