翼~開け放たれたドア~
でも春輝は構成員全員を殺った。

んで、残ったのが総長1人。

なんか相手が話をしてるような感じだったな。

遠いから聞こえなかったけどよ、春輝は拳を握りしめてたのだけはわかった。

だけど、春輝の白い髪が揺れたかと思った瞬間には、総長の腹には春輝の拳がねじ込まれていた。

総長は、なんでだろうな…。

気絶して倒れる寸前まで…、ずっと

──春輝を抱きしめてたよ。





「…あんとき、あいつが水風の総長と何を話して、何をしていて、そんで抱きしめられてたかは知らない。
だけど、あの日の夜…。
水風が壊滅したのだけは事実だった。
それから5年…、春輝はただ命令に忠実に従い続け、俺も、そんな春輝の様子を見続けた」

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