翼~開け放たれたドア~
どうせ、龍也とのことを聞いてくるんだろうと思う。

…説明する気ないけど、めんどくさいな。

「りゅーセン、ほんとどうしたんだよ。
こんな奴にそんな顔して「黙れ」」

銀髪は、龍也の一言にビクッと震えた。

「春輝さんを侮辱するなら、いくらお前らでもゆるさねぇ。こんな奴とか、いうんじゃねぇ」

「…チッ」

舌打ちした銀髪。

「すいません。うちの馬鹿が」

紫が龍也に謝ってきた。

「お前らもだ。春輝さんになんかしたら、王覇がタダですむと思うなよ」

「肝に命じておきます」

紫はそれから私うほうをむくと、

「ごめんね?」

と、私にも謝ってきた。
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