翼~開け放たれたドア~
涙と甘え
~空夜 side~
──シーン…
そんな音がしそうなほど、倉庫は静まり返っていた。
そんな異様な光景になるほど、いつの間にかあいつは俺たちにとって、いて当たり前の存在になってたんだ。
下っ端や、あの飛鳥でさえも、あまり話そうとしねぇ。
“空夜”
あの透き通るような綺麗な声が聞きたい。
たった1日会えないだけでこんなにも…。
「春輝ってさ、数ヶ月間しかここにいなかったのに、いつの間にか俺たちに馴染んでたんだねー」
飛鳥が突然、不自然なほど明るく話し出す。
「俺と蓮がアイスのことでもめたときとかー。
あの秋人が春輝と普通にしゃべってたりー。
蓮だって、女とかめんどくさいとか言ってたのに何も言わないしさー」
…あぁ。そうだよ。
あいつはこんなにも俺たちの心(なか)に入り込んでいるんだ。
もう、後戻りなんてできないくらいに。
この中の誰もがそう思ってるに違いねぇんだ。
俺だって…。
この腕のなかにあいつがいない。
それだけでこんなにも胸が締めつけられんだ。
──シーン…
そんな音がしそうなほど、倉庫は静まり返っていた。
そんな異様な光景になるほど、いつの間にかあいつは俺たちにとって、いて当たり前の存在になってたんだ。
下っ端や、あの飛鳥でさえも、あまり話そうとしねぇ。
“空夜”
あの透き通るような綺麗な声が聞きたい。
たった1日会えないだけでこんなにも…。
「春輝ってさ、数ヶ月間しかここにいなかったのに、いつの間にか俺たちに馴染んでたんだねー」
飛鳥が突然、不自然なほど明るく話し出す。
「俺と蓮がアイスのことでもめたときとかー。
あの秋人が春輝と普通にしゃべってたりー。
蓮だって、女とかめんどくさいとか言ってたのに何も言わないしさー」
…あぁ。そうだよ。
あいつはこんなにも俺たちの心(なか)に入り込んでいるんだ。
もう、後戻りなんてできないくらいに。
この中の誰もがそう思ってるに違いねぇんだ。
俺だって…。
この腕のなかにあいつがいない。
それだけでこんなにも胸が締めつけられんだ。