翼~開け放たれたドア~
そんな俺にお構いなしに、男は春輝を抱きかかえたまんまこっちに走ってきた。
いきなりで戸惑う俺に、「パス!」と春輝を押しつけてきた。
「…っと」
俺の腕のなかにおさまる小さな身体。
やっと……、戻ってきた。
だけど、いつもの如く、俺よりも冷たい体温は伝わってこなくて、俺は春輝のぼんやりとした顔を見つめた。
心なしか、顔が赤いように見えて──
「春輝…お前──」
「「「春輝!!」」」
後ろから春輝を呼ぶ声が聞こえて、俺はとっさに振り返る。
あいつらが上から下りてきたらしい。
「空夜!春輝は…」
直は、春輝を見たとたんに顔をしかめる。
「え、春輝!?なんでそんなに──」
「お前、熱あんのか!?顔赤いぞ!!」
飛鳥の言葉を遮り、秋人が慌てて春輝の額に手を当てる。
飛鳥は1人で、そんな秋人に恨めがましい視線を送っていたが秋人はそれを特に気にせず、
「あっちぃ!やっぱお前熱あるじゃねぇか…」
春輝に心配そうにそう声をかけていて、飛鳥は倉庫の隅でキノコ栽培を始めた。
いきなりで戸惑う俺に、「パス!」と春輝を押しつけてきた。
「…っと」
俺の腕のなかにおさまる小さな身体。
やっと……、戻ってきた。
だけど、いつもの如く、俺よりも冷たい体温は伝わってこなくて、俺は春輝のぼんやりとした顔を見つめた。
心なしか、顔が赤いように見えて──
「春輝…お前──」
「「「春輝!!」」」
後ろから春輝を呼ぶ声が聞こえて、俺はとっさに振り返る。
あいつらが上から下りてきたらしい。
「空夜!春輝は…」
直は、春輝を見たとたんに顔をしかめる。
「え、春輝!?なんでそんなに──」
「お前、熱あんのか!?顔赤いぞ!!」
飛鳥の言葉を遮り、秋人が慌てて春輝の額に手を当てる。
飛鳥は1人で、そんな秋人に恨めがましい視線を送っていたが秋人はそれを特に気にせず、
「あっちぃ!やっぱお前熱あるじゃねぇか…」
春輝に心配そうにそう声をかけていて、飛鳥は倉庫の隅でキノコ栽培を始めた。