翼~開け放たれたドア~
「雷、神崎組次期組長。
龍也、王覇初代副総長
飛鳥、直、秋人、蓮、空夜、王覇幹部」
「「「春輝…!?」」」
「春輝さん…!?」
「……命令は、絶対だ」
囁いて、私はそっと手をおろす。
少しだけ目をつぶり、そしてゆっくりと開け。
俯かせていた顔をあげて、雷の顔を無表情で見て、言い放った。
「…なぁ、絶望を教えてやろうか?」
皆を見渡して、そして
「俺の手で、お前らのこと汚してやるよ」
私は自ら、皆との繋がりを断ち切るんだ。
これはwingとしての……言葉。
そして、この言葉は合図。
wingになりきるために…、“私”を拒絶し、捨てるための合図。
そう、もう甘さなんてない。
同情も、情けもかけないよ。
wingになってしまえばそれは一瞬。
足が、手が、身体が先に動く。心よりも。
気づけばもう雷の身体は、真後ろにいた龍也を巻き添えにし、吹っ飛んでいた。
龍也、王覇初代副総長
飛鳥、直、秋人、蓮、空夜、王覇幹部」
「「「春輝…!?」」」
「春輝さん…!?」
「……命令は、絶対だ」
囁いて、私はそっと手をおろす。
少しだけ目をつぶり、そしてゆっくりと開け。
俯かせていた顔をあげて、雷の顔を無表情で見て、言い放った。
「…なぁ、絶望を教えてやろうか?」
皆を見渡して、そして
「俺の手で、お前らのこと汚してやるよ」
私は自ら、皆との繋がりを断ち切るんだ。
これはwingとしての……言葉。
そして、この言葉は合図。
wingになりきるために…、“私”を拒絶し、捨てるための合図。
そう、もう甘さなんてない。
同情も、情けもかけないよ。
wingになってしまえばそれは一瞬。
足が、手が、身体が先に動く。心よりも。
気づけばもう雷の身体は、真後ろにいた龍也を巻き添えにし、吹っ飛んでいた。