翼~開け放たれたドア~
今は、お兄ちゃんが手の届く場所にいるから。
目の前の大きな胸に飛び込み、あの時できなかった謝罪を繰り返す。
「……め、なさ……ごめ、んなさい……っ!
わた、しのせ……で、おか、さんが…。
…ご……めなさい…おに、ちゃん………っ」
ずっと、ずっと…謝りたかったの。
「春輝……、あれはお前のせいじゃねぇよ…」
泣きじゃくる私を、お兄ちゃんは優しく抱きしめてくれる。
だから、涙腺が崩壊して余計に涙が溢れてくるんだ。
ギュウッて背中に手を回して抱きつくけど、空夜よりは背がなくても、お兄ちゃんの背中はどうしても大きくて手が回らない。
服にしがみついて、必死に、もうどこにも行かないようにと縋る。
しばらく、お兄ちゃんから離れられなかった。
「……まだ、春輝に関わるつもりか?」
どれくらいたったんだろう?
お兄ちゃんの声が、身体越しに伝わってきた。
私はそっと腕をとくと、身体をもぞもぞとさせてお兄ちゃんから離れる。
そのままお兄ちゃんの横をすり抜けると、今、誰よりも抱きしめてほしかった人の元へと駆け寄った。
勢いそのままに、ぽふっと大きな胸板に顔をうずめ、きゅっとしがみついた。
「…おい?春輝?」
珍しく少し焦ったようなその声。
目の前の大きな胸に飛び込み、あの時できなかった謝罪を繰り返す。
「……め、なさ……ごめ、んなさい……っ!
わた、しのせ……で、おか、さんが…。
…ご……めなさい…おに、ちゃん………っ」
ずっと、ずっと…謝りたかったの。
「春輝……、あれはお前のせいじゃねぇよ…」
泣きじゃくる私を、お兄ちゃんは優しく抱きしめてくれる。
だから、涙腺が崩壊して余計に涙が溢れてくるんだ。
ギュウッて背中に手を回して抱きつくけど、空夜よりは背がなくても、お兄ちゃんの背中はどうしても大きくて手が回らない。
服にしがみついて、必死に、もうどこにも行かないようにと縋る。
しばらく、お兄ちゃんから離れられなかった。
「……まだ、春輝に関わるつもりか?」
どれくらいたったんだろう?
お兄ちゃんの声が、身体越しに伝わってきた。
私はそっと腕をとくと、身体をもぞもぞとさせてお兄ちゃんから離れる。
そのままお兄ちゃんの横をすり抜けると、今、誰よりも抱きしめてほしかった人の元へと駆け寄った。
勢いそのままに、ぽふっと大きな胸板に顔をうずめ、きゅっとしがみついた。
「…おい?春輝?」
珍しく少し焦ったようなその声。