翼~開け放たれたドア~
ていうか、

「なんでこいつらいんの?ここに」

そう、それ。

今の今までつっこんでなかったけど、なんで王覇の奴らがいんの?

屋上で会ったんだろうが、それだけならこいつらがここにいるわけがねぇ。

「あー…それが…」

「?
なんだよ」

急に口ごもりやがって。

「こいつなんだよ。タブー犯したの」

龍也は、相澤空夜を指差した。

「は…?」

「あー…、怒んなよ?」

…春輝のタブー。

それは、俺と龍也以外…。

信用してる人以外の奴に、間近で髪や瞳を見られ、それについて何か言われること。

それと、知らない人に急に近づかれること。

仕事してるときはまぁなんでか大丈夫なんだがな。

それと、知らない人に急に近づかれるのがダメなのは、1人のときだけ。

だけどそれ以外のとき、つまり素のときにそれをされると、春輝は危ない。

今は春輝はカラコンしてるから、なんで相澤空夜が目か髪のことを言ったかは知らねえが。
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