翼~開け放たれたドア~
開け放たれたドアの向こう。

錆びた鎖をちぎり、十字架をおろして、その翼の汚れを払おう。

花咲く笑顔に鳥は導かれ、その広い世界へと一歩を踏み出す。

青空から降り注ぐのはほら、温かな光。

花を照らす太陽はきっと私たち。

差し出された手を握れば絶対強くなれる。




──ねぇ、好きってなんなんだろうね?

私たちの世界は分からないことばかりで、どれが本当のことなのかも……、埋もれていて見つけられない。

だけど、心に素直になれば。

瞑っていた目を開ければ、そこにいるのがあなたの好きな人でしょう?

怖いのは誰だって同じ。だけど、その手を伸ばさなければ何も得られないんだ。



あの空の向こうへ。

翼をはためかせ飛び立とう。




さぁ、これからどこへ行こうか?

これから先の未来(みち)は、きっとどこまでも続いているんだ──
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