翼~開け放たれたドア~
しょうがない。雷には悪いけど。

ちょうど私の目の前にきた雷の足に、私の足を引っ掛けた。

勢いそのままに、雷は床に思いっきり体を打ちつけ、そして、急な出来事に止まれなかった龍也に、足を踏まれた。

「*△∇○×※%:¥ー!!」

痛さからか、雷は踏まれた箇所をおさえながら床をゴロゴロと転がって悶えていた。

…痛そ。

「わ、わりぃ…雷」

思わぬアクシデントに、龍也も思わず謝っていた。

「私はこのままだと止まんなさそうだったから止めただけだったんだけどね」

まぁ、元はと言えば、雷が悪いしね。

自業自得ってことで。
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