翼~開け放たれたドア~
それを龍也に言えば、

「ま、それもそうですね」

と、納得してしまった。

ちなみに、龍也はなぜか、私に敬語を使う。

「あ、春輝さんは、俺のクラスですよ!」

ニカッと笑う龍也。

雷のことはほっとくみたいだ。

「…そっか。良かった」

それを聞いて、すごくほっとした自分に驚いたけど、それさえも龍也は分かっていたのか、

「なんで、安心してくださいね」

私の頭を撫でてきた。

「ん」

なんだか照れくさくて、でもすごく嬉しくて、
私は少し微笑んだ。

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