翼~開け放たれたドア~
「おい!お前、直さんに何してんだ!!」
近くにいた人の一人が近づいてきた。
怖い。
私の知らない人。
カタカタと震える私の身体。
「ら、い……龍也…」
思わず呟いた名前。
会いたい。
また、連れ戻されるの?
「や、だ…来るなっ!!」
無意識に殺気が出る。
顔が下を向く。
だけど、ふと頭に感じた重み。
「春輝」
え…?
俯いていた顔をあげると
「大丈夫だ。なんもねぇから」
「黒、髪…」
黒髪が私の頭をぽんぽんしていた。
「…黒髪じゃねえ。空夜だ」
フードの上からなのに、その手はなんだか温かく感じた。
「総長!そいつ何なんですか!?」
ビクッと身体が震えた。
「こいつには手ぇだすな。新しい仲間だ」
そう黒髪…空夜が言った途端、ザワッと騒ぎ出す人たち。
──…なんだあいつ?
──…総長もなに考えてるんだろ?
──…あんなやつ仲間にすんのか?
──…俺は反対だな。
──…変なやつだしなー。
──…さっきもなんか狂ってたし。
「黙れ」
だけどそれは、空夜の一言で静かになった。
近くにいた人の一人が近づいてきた。
怖い。
私の知らない人。
カタカタと震える私の身体。
「ら、い……龍也…」
思わず呟いた名前。
会いたい。
また、連れ戻されるの?
「や、だ…来るなっ!!」
無意識に殺気が出る。
顔が下を向く。
だけど、ふと頭に感じた重み。
「春輝」
え…?
俯いていた顔をあげると
「大丈夫だ。なんもねぇから」
「黒、髪…」
黒髪が私の頭をぽんぽんしていた。
「…黒髪じゃねえ。空夜だ」
フードの上からなのに、その手はなんだか温かく感じた。
「総長!そいつ何なんですか!?」
ビクッと身体が震えた。
「こいつには手ぇだすな。新しい仲間だ」
そう黒髪…空夜が言った途端、ザワッと騒ぎ出す人たち。
──…なんだあいつ?
──…総長もなに考えてるんだろ?
──…あんなやつ仲間にすんのか?
──…俺は反対だな。
──…変なやつだしなー。
──…さっきもなんか狂ってたし。
「黙れ」
だけどそれは、空夜の一言で静かになった。