翼~開け放たれたドア~
「いちゃつくって何?」

「「「………は?」」」

あれ?この場にいる全員から言われたし。

「お前…わかんねぇの?」

「分かんない。雷たちからは聞いたことない」

「なんで雷さんがでてくんだ?」

空夜が問いかけてきた。

「だって雷と住んでるし。
学校ってとこも雷たちに教えてもらったし」

「「「はああぁぁぁあああ!!!?」」」

「…うるさい」

蓮と飛鳥と秋人が叫んだ。

それはもう大声量で。鼓膜破れる。

「ちょっ、おま、学校知らなかったのか!?」

「理事長と住んでるの!?」

「どんな関係なんだよ!!」

…一人ずつ話せよ。

「…飛鳥の質問。そうだよ。
私は雷と住んでる。
秋人の質問。
色々あって世話になってる。
私はただの居候(いそうろう)。
んで、蓮の質問。
知らないほうがいいと思うよ。
話せば長くなるし、知ったところでどうするの?」

一人一人見ながら言ってやった。

蓮のことは睨んでやった。

「…っ!わりぃ」
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