翼~開け放たれたドア~
ぎゃあぎゃあと騒いでいた皆だったけど、

「おい、全員集まったってよ」

蓮の一言で顔つきが変わった。

族の、顔。

やっぱり、全国No.1なんだな。オーラがちがうもん。

でも、その中でも空夜が一番だな。

目の前にある空夜の顔を見つめる。

切れ長の瞳は強い光に満ちている。

スッとした鼻に、薄い唇。

細い身体には、見た目からは想像できないほどの力があって。

まるで、作られたような理想の男。




空夜は、辺りを見渡してから、私に頷いてみせた。

それに頷くと、それを見ていた飛鳥が、

「静かにしろー!!!」

普段からは想像つかないほどの威厳のある声をはりあげ、倉庫は先ほどまでのざわめきが嘘のように静まり返った。

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