たった1人の愛しき人
でも小学生までは普通にしゃべってくれたし、笑顔も見せてくれていた。


でも中学校に入ってから彼はしゃべってくれなくなった。

それでも私は彼の後を付いて回った。

嫌われたくないって。


でも好きでもない人に毎日のように付いてこられたら誰でも嫌になるのに。
私はそのことに気づけれなかった。
彼の気持ちを考えなかった。

だから、だからバチがあたったんだ。


中学1年生の冬の放課後、私は彼と一緒に帰ろうと彼のクラスに行った。
そのとき聞いてしまった。

「好きな子がいるのに、あいつがいたら誤解される。いい加減に離れてほしいよ。」

「あいつって小森裕香のコトかよ?あいつお前のこと好きだもんな。」

「いい迷惑だよ。毎日告白されたって。あいつ絶対本気で言ってないし。本気ならあんな毎日いえねーよ。」







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