純愛〜彼と私の物語〜


翌日







待ち合わせ場所に茉莉愛は時間より少し早目に着いた。

…張り切ってちょっぴりはやかったかなぁ…。


待ち合わせ時間より5分遅れて健太郎がやってきた。

健太郎を見るなり、茉莉愛は不服そうに、

「なんで待ち合わせ場所が交番の前なのー!」
とお巡りさんのいる目の前で、健太郎に向かって叫んだ。

「だって、夜だから危ないでしょ?」

「危ないって、私もう23歳よー」

「だからだよー」

「もっとカフェとかお洒落な場所がよかったなぁ」

健太郎は笑いながら、茉莉愛の頭を撫でて、
「分かりました。じゃあ今度はあそこにあるバニラカフェにしましょうね」
と斜め向かいのカフェを指さした。

「交番から見える距離だしー」
ガクリと茉莉愛はうな垂れて見せた。

健太郎は笑いながら、
「どこのお店にします?」
と、聞きながら歩き出した。

「生ビール飲みたい!」

「僕も飲みたいなぁ。じゃぁ、あそこの居酒屋は?」

「いいねぇー」

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