純愛〜彼と私の物語〜
2人は全国にチェーン店のある居酒屋に入った。


「いらっしゃいませ!」

「お2人様ですね!あちらのお席にどうぞ」


2人は窓際の4人がけの席に腰を落ち着けた。

「取りあえず生ビールを2つください」

店内はエアコンがあまりきいていなくて「暑ーい!」と茉莉愛がカーディガンを脱ぎノースリーブのワンピース姿でメニューを見始めた。

「茉莉愛さん!」

「ん?」

「上着!上着!」
と、健太郎が焦った表情で茉莉愛に言った。

「暑くって」

「ダーーーーーメ!」

「なんで?」

「いいから上着きて。あそこのタヌキ親父が見てるー」

「大丈夫だって!」

「ダメダメ!」


しぶしぶ茉莉愛は上着を着ながら、
「健太郎先生って以外と心配性なのねー」
とおどけてみせた。



運ばれてきた生ビールを2人は「乾杯!」とグラスを合わせた。
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