純愛〜彼と私の物語〜

怪我

翌日


茉莉愛は、学校の部活ではバスケ部に所属していた。

今日もハードな練習の真っ最中だった。

「はーい、5分休憩！」

「はぁ、はぁ...全く監督はハード過ぎだよー！」
茉莉愛の親友の里奈がペットボトルのポカリを飲みながら言った。

「まぁね。大会も近いし、熱入ってるよね」
茉莉愛もイオン水を飲みながら、答えた。

里奈は周りに先輩がいないのを確認してから、
「なんて言ってもウチの学校9年連続、都大会優勝でしょ？私達の代で優勝すれば二桁の10連勝だもんねー」


「監督も力入るわー」
茉莉愛も、仕方ないという表情で一気にイオン水を飲み干した。

ピーと、監督の笛がなり、練習が再開された。

「じゃぁ、次は...木下！お前出ろ！」
紅白戦のスタートメンバー、通称スタメンに木下は選ばれ、キツイ練習試合が始まった。



試合経過10分



「木下ー！左からシュート狙え！」
監督の怒鳴り声に、バテバテの茉莉愛が「はい！」と頷いて返事をし、ドリブルしながら左のコーナーへ回りシュートを放った瞬間...
それを防ごうと来た、ディフェンスの1人と空中で激突してしまった...。

茉莉愛は体形を崩して着地してしまった...

...「ドタッ！！」

茉莉愛は床に倒れた...

「茉莉愛ー！」
すぐに、里奈が駆け寄った。
「い、いたた...。」
「茉莉愛！大丈夫？」
里奈がそっと茉莉愛を抱き起こした。