純愛〜彼と私の物語〜
「先生のは、水色で、私のはピンク色!この2つのカケラを合わせると…」

茉莉愛は嬉しそうに微笑みながら、ストラップを2つ持ち、合わせた。

「ほら!ハート型!」
えへっ!と照れる茉莉愛を健太郎はじっと見つめ…



次の瞬間…

…ギュゥー!と茉莉愛を抱きしめた…。



「け、健太郎先生…?」

「......」

「......」

「おかえりなさい...」

「た、ただいま...。先生?」

健太郎は黙ったまま、茉莉愛を抱きしめていた。


「会いたかった...」

「えっ?」


健太郎が茉莉愛に自分の気持ちを伝えたのは、初めてだった。

...せ、先生...本当に?

茉莉愛の目は涙で景色が霞んでいった。

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