理系女子的クリスマスには、文系男子が欠かせない
「何で許してくれたの?」

理恵ちゃんが淹れてくれたココアを飲みつつ僕は訊いた。

「言ったでしょう。家の前で死なれたら嫌だからです」

「ふーん?あと、ご両親は?挨拶したいんだけど。それと呼び方。何さらっと月見里呼びに戻ってんの?文って呼んでよ」

「両親は旅行です。ふ、文君」

やば、理性が。

いっつもクールで表情一つ変えない理恵ちゃんが少し赤くなって僕の名前を呼んでるだけでくらってくるのに。

さっきまで寝てたのかパジャマだし。

親がいないとか。

ぐらり、と理性が揺らいでも仕方ない。
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