明日、嫁に行きます！

「なんだ？　……サツか！？」

　男達は慌てだした。
　破れた服の残骸しか纏っていない私の身体は、痺れたように動かすこともままならなくて。

「チッ。寧音、お前は連れてくからな」

　殺気走った聡の目に射貫かれて、私は血の気が引いてゆく。
　半裸の私を肩に担ぎ上げて、聡は男達と共にこの場を去ろうとする。

「いや、行かない！　離して……ッ」

　離せ離せと聡の背中を両手で叩きまくるんだけど、敏は「ウルサいっ」と一喝して私を黙らせた。

「い、やだぁぁ―――ッ」

　私が絶望的な叫びをあげた瞬間、扉を蹴破るドオンッという凄まじい破壊音が室内に響いた。