明日、嫁に行きます!



「ってか、なんで誰にも相談してなかったこと、総一郎さんが知ってるのよ!?」


唇を寄せてきた総一郎に、寧音は流されて堪るかと抗議の声を上げる。

すると、彼の唇が寧音のそれに触れる寸前、


「・・・素晴らしい愛の力です」


などとお為ごかしの言葉を吐いて、総一郎はにこりと笑んだ。


「んなわけあるか・・・・ッ、!・・・んッ」


―――また盗聴器的なアレをどっかに仕込みやがったな!!


寧音の非難の声を、総一郎は聞きませんとばかりに、己の唇で無理矢理塞いだ。


そして、寧音の思考すら奪い尽くす深いキスを仕掛けてきたのだ。



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