明日、嫁に行きます!
背面のガラス窓に身体を押しつけられて、何度も角度を変えながら与えられる口付けに、次第に抵抗する気力すら失われてゆく。
膝裏がガクガクと戦慄き立っていられなくなった時、満足げに微笑みながら、彼は言った。
「・・・・寧音、どんなお仕置きがお好みですか?」
クククッと喉の奥で低く嗤う男の酷く愉しげな顔に、寧音はげんなりとした思いで呟いた。
「・・・結局こうなる・・・」
両手首を縛られたままの寧音の肢体が、総一郎に抱き抱えられ、そして、寝室へと消えてゆく。
扉を閉める乾いた音が、眼下に広がる夜景と静寂の中、みだりがましく寧音には聞こえた。