年下はキライですか?【完】


「お兄さんたち、この後どうすんですか?」


ホテルに泊まることは知っていたが、白々しく聞いてみた。


「え?あー今日ね、ミラコスタ予約してんだよね。そこに泊まる予定っ」


つーか。

梨花ちゃんの兄だから俺は敬語使ってたけど。


よく考えたらコイツ、俺より二つ年下なんだよな。




「ちょっと聞きたいことあるんですけど…お兄さんって佐野さんの事どう思ってます?」


「え?」


「いや、本気で付き合おうと思ってんのかなって」



お兄さんは用を足しながらしばらく考え込んでいて。



「…うーん、それはないかな」


笑って答えやがった。



「…ない?」


「うん、ない。年離れすぎだし。でも遊ぶ分にはいーっしょ、あっち年上だから払ってくれたりするんだよね。あっちだって割り切って遊んでくれてるみたいだし」



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