年下はキライですか?【完】
「だって!私30だよ!?オバサンだよ!?梨花ちゃんみたいに可愛げもないよ!?」
「…年の差なんてクソくらえ、です。それに、佐野さんは十分可愛いです」
その言葉に佐野さんは顔を赤らめていて。
ほら、それが可愛いのに。自分じゃわかってない。
梨花ちゃんは確かに可愛かった。でも、梨花ちゃんの前では素を出せない時も多かった。
相手に合わせるのに疲れて、そんでやっと気づいたんだ。
佐野さんといる方が楽しいし、ホッとする。
「桐島くん…私、夢見てるのかな」
「いえ、現実ですから。つか、キスしていいですか?」
「え!?」
「まぁ…この前もしたけど。おでこに」
佐野さんは目を白黒させた。
「い…いつ!?」
「飲みに行って、泥酔した時。…俺、そんときから佐野さんの事好きだったんですね」
「なにそれー!!そんなの覚えてない!!」
騒ぎまくる佐野さんの唇を俺の唇で塞いでやった。