年下はキライですか?【完】
柔らかくてとろける。
目を開けると、瞬きしてない佐野さんの顔がドアップで。
「…目閉じなかったんですか?」
「…びっくりして忘れてた」
そんなところも可愛くて、仕方ない。
「佐野さん…とりあえずここ人目多いので…帰りましょうか」
TDLの出口で大注目の俺たち。
そそくさとその場を退散した。
佐野さんと俺はずっと手をつなぎぱなしで。
電車を待ってる時、隣で佐野さんがポツリと言った。
「私…佐野くんの事が前から好きだったの…」
「知ってます」
「え」
「泥酔した時、言われましたもん」
ニヤリと笑うと、佐野さんは顔を顰めた。
「もぉーーーーー!だからなんでそう言う事、今言うかなっ…」
しょんぼりと顔を下に向けた。